細菌



 細菌は原核生物(細胞の核に核膜が存在しない)の一種で、細胞感染症の病原体として重要とされる。大きさは1~10μくらいで、その形によって、球菌(coccus)、桿菌(bacillus)、ラセン菌(spiralform)に区別されている。さらに球菌には、ブドウ球菌、連鎖球菌のような球形、肺炎球菌のようなランセット形、髄膜炎菌やリン菌のようなそら豆形などがあり、その配列の形成によって双球菌、連鎖球菌、ブドウ菌などに分けられる。
 細菌の構造は、多糖体その他で構成されている強固な細胞壁とそのすぐ内側にある細胞質膜によって形態をなし、細胞の内部には細胞質(原形質)と核が存在している。
 桿菌には鞭毛および線毛を有しているものがある、鞭毛は一種の運動器官の作用をなし、鞭毛をもっている菌は固有運動をする。また鞭毛の数や付着する部位は細菌の鑑別に役立つ。
 細胞質内には遺伝子と関連性の高い核構造や顆粒が認められる。例えば、ジフテリア菌の顆粒→異染小体。
 細菌細胞の最外層は、粘液層からなる莢膜によっておおわれ、この莢膜は生体内に侵入した際に、食細胞に捕捉されることを防ぐ作用を有している。
 また桿菌のある種のものは外界からの刺激に対して強い抵抗性を示す芽胞を形成することがある。芽胞とは一種の耐久器官である、環境が悪化してきた時(熱、乾燥、消毒剤など)に細菌は芽胞を形成し、環境がよくなると芽胞から菌体形にもどり増殖をする。この芽胞の形態と位置により菌種の識別が可能になる。
 病原微生物のうち、芽胞を形成する代表的な菌は、炭疽菌、破傷風菌、ガス壊疽菌、ボツリヌス菌などがあげられる。
 細菌の増殖に必要な条件は、酸素、温度、湿度、PH、栄養素があげられるが、至敵PHは中性またはアルカリ性で栄養素としては細菌の種類により無機物あるいは有機物に分かれ、ビタミン類や無機塩類は発育必要物質とされる。
 また細菌の増殖や発育に酸素を必要とする種類(好気性菌)と酸素があると発育しにくい種類(嫌気性菌)がある。しかし、大部分の細菌は通性嫌気性菌といい、好気性と嫌気性の中間に位置している。細菌を人工的に増殖させるためには、これらのような条件を備えた培地を用いる。




 

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